2011/12/11

『ALL IS LOVE IS ALL』 セルフライナーノーツ 19〜22



- 19 ミンガスファンクラブ / SOIL&"PIMP"SESSIONS

 僕も敬愛するジャズ界の、ハード・バップの異端児ベーシスト、チャールズ・ミンガスの名曲を、爆音ジャズで、奏でる様はまさに奇天烈極まりない。
 このアルバムは邦楽を詰め込んだロックDJ MIX CD。故に、邦楽以外のカテゴリーを入れ込むことは不可能だった。その壁をなんとか乗り越えたく、彼等のこの1分強しかないナンバーで、なんとかぶち破りたかったので収録しました。短いけど、濃密な歴史と思いが込められていると感じてもらえれば本望です。


- 20 オトナノススメ / 怒髪天

 デス・ジャズから一転し、鳴らされるは、怒髪天のナンバーだ。世間的に、もう、おじさんになってしまった僕にとって、おじさんとしての大先輩である彼等のストレートな人生賛歌は、染みすぎるほど染み渡るのです。ここ数年、おじさんだけではなく、年齢層を選ばず、様々なリスナーに支持を受けて、さらなるスピードと多岐に渡る活動を行っている姿は、もう、頭が上がりません。
 大人は最高!青春続行!などなど。若造から見れば、何言ってんだよ、的な。そんな思いを歌詞に込めて歌いあげる事が出来るのは怒髪天だからこそ。それだからこそ、励みになる。とても頼りになる大先輩っす。


- 21 アフターダーク / ASIAN KUNG-FU GENERATION

 振り返ると、90年代の日本のロックはとても自由度が広かった。欧米の音楽に感化されて、オリジナリティ溢れる音楽を開陳する才能溢れるバンドが多々いたのだ。しかし、00年代になり、Jロックという、見えない解らないカテゴリーが構築されて、日本のロックは平坦化され希釈されてしまった。しかし、それを正面から受けとめて、デビュー以来、日本のロックバンドとして進化と深化を突き詰めながら、10年代も突き進むであろう期待を背負う意志を強く持つバンドは彼等しかいない。
 そんな彼等の代表曲の中でも、この「アフターダーク」に込められた意志と決意は、何よりも強い。“進め”という一言に、あらゆる思いを託して、音楽の素晴らしさを伝えたく、セレクトさせてもらったのであります。


- 22 青い空 / くるり

 DJたるもの、自分の中で、“この曲とこの曲を繋ぐことは俺の中での十八番である”的なものがあるはずで、それは、僕の中にも多々ありまして。その中でも、「アフターダーク」とこの「青い空」を繋いでプレイする頻度は高い。
 僕の持論で、“BPM、ビートが近い楽曲同士は、その楽曲が示すテーマや世界観をも共有していることが多い”というのがある。楽曲が持つ歌詞の意味合いも含めて、ギターの音色やベースラインの流れなども含めて、だ。それがこの2曲。そうやって聴いてもらえると、今までに無い発見を見いだしてくれるかもしれない。そんな期待をこのMIX CDのあらゆる場面で、あらゆる角度で、詰め込んでいるんですよ。実は。この2曲の繋がりだけじゃなくてね。それを感じてもらえれば、本望であります。

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