2011/12/13

『ALL IS LOVE IS ALL』 セルフライナーノーツを書き終えて…。


 収録楽曲、全曲のセルフライナーノーツを連載方式で書き終えました。

 明日、とうとう『ALL IS LOVE IS ALL』が世に出ます。

 やっと『ALL IS LOVE IS ALL』の誕生日が来たんですね。

 早いところは、もう今日から店頭に並んでいるのでしょうか…。


 『ALL IS LOVE IS ALL』というこのアルバムは、「すべてが愛」「愛がすべて」という僕の造語にて名付けられたアルバムであります。改めてなんとも大仰なタイトルを付けたもんだなぁと、自ら思うけど、それは、保坂壮彦のオフィシャルサイトとして『ALL IS LOVE IS ALL』という名前を付けた時も、そう思ったことで…。実際、僕は、“愛とは何か?”と人に問われても、答えなんか出せません。だって、そんなことが解っていたら、こんなタイトルは付けるはずないですからね。当たり前のように、僕は、愛の全てを知らない。いや、少しは知っているのかもしれないが、それがどんなものなのか表現できない。ただ、愛というものがどれだけ大切な感情かということは、解る。どれだけ大きなものかということも解る。でも、それに対して言葉で伝える術を知らない。でも僕は、伝える術と、知る術を知っている。それが、音楽なのです。
 いろいろな表現者が様々なフォーマットで、人間の根源的なことを伝え続けて来ている。その中で、愛というものも、数え切れない人達が、数え切れない解釈で伝え続けてきている。その中で、僕は、音楽から愛を知った。別に、無理からに、説き伏せられた訳ではない。ただ音楽を通じて、愛というものの存在を初めて知ったのです。だからこそ、僕は、音楽を信じるし、愛を伝えてくれる音楽の魔法を信じ続けているのです。
 改めてこのような形で、全曲セルフライナーノーツを書いてみて、28曲、全部の曲に感化されて感情を揺さぶられた自分がいたことを再確認しました。そして、その思いを、『ALL IS LOVE IS ALL』というアルバムで、音楽で届ける前に、この場で言葉で伝えることが出来て良かったと思ってます。だけど、だけど、だけど、ね。言葉じゃないんだよね。音楽を説明するのに言葉は必要だけれども、不可欠ではない。音楽は音楽だから。それ以外の何物でも無いから。だから、この僕のセルフライナーノーツを読んでくれた人に感謝の意を届けつつも、とにかく、『ALL IS LOVE IS ALL』というアルバムに詰まった音楽を是非とも聴いてもらいたい。それがなければ始まらないから。
 聴いて下さい。聴いてくれれば、その時点から、僕のセルフライナーノーツは必要じゃなくなるのです。音楽は、リスナーのものです。作り手が産み出したものですが、届けられたリスナーが聴いて、そこから産まれる感情がその音楽の全てを決めるのです。敢えて、わがままを言わせてもらえれば、そこに何かしら、愛というものの欠片を感じてもらえれば僕は本望です。

 もうそれだけです。

 是非、聴いて下さい。

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